奥津軽について

奥津軽の農産物

りんご

青森県は、全国のりんご生産量のうち約半分を産出しており、その殆どが津軽から産出されています。津軽の寒冷な気候がりんご栽培に適しているため、津軽産のりんごは味と品質が良好です。そのため、青森のりんごは世界的にも有名で、中国やロシアにも高値で輸出されています。奥津軽では、五所川原市東部、および、つがる市南部の丘陵地帯で栽培されています。

また、五所川原市のみで栽培されているりんごとして、果肉まで赤い「赤~いりんご」(御所)があります。果肉だけでなく、幹、葉、花も赤いです。但し、渋みと酸味が強いために生食には適しておらず、大半がワインやジュースなど加工用として利用されています。

根曲がり竹

指の太さ程度の、笹から生えるたけのこです。奥津軽の代表的山菜で、味噌汁や炒め物に使用します。津軽で「たけのこ」といえば、通常この根曲がり竹を指します。最近は瓶詰めで一年中スーパーなどで購入できるようになりました。

みず

 奥津軽、および東北の一部で食用する山菜です。昆布ダシなどに漬けた(水物)や、油で炒めるなど、多種多様な料理方法がある、津軽ではごく一般的かつ安価な食材です。収穫時期には、地元のスーパーなどで購入できます。

奥津軽の郷土料理

けの汁

冬に食べられる郷土料理で、細かく刻んだ コンニャク ・ にんじん ・ ごぼう ・大根 ・ぜんまい・ ワラビ・ フキ・ 凍豆腐・油揚げ、などからなる郷土料理です。ダシは昆布と煮干で、少量の味噌が加わります。大きな鍋で煮て、毎日少しずつ取り分けて温めなおして食べます。鍋が大きいほど、日が経てば経つほど味がしみておいしくなると言われています。

わかおい(若生)のおにぎり

海苔のように薄い「若い昆布」の中央にご飯を乗せ、四隅を内側に折り曲げ最後に真ん中を折り曲げたおにぎりです。 外側の昆布を、前歯で濾してご飯だけを口に入れる、単純ながらも奥が深い郷土料理です。

飯ずし(鰊、ほっけ、ハタハタ、鮭)

津軽に限らず、寒い地域では生の魚を漬物にして保存食とする習慣があります。魚を塩と酢で占めた後に漬物のようにもち米や麹、鷹の爪などで味を調えて漬け置きし、発酵させた食品です。奥津軽の、多くのスーパーの惣菜コーナーで扱っています。

イカのわた煮(津軽弁・イカのゴロ煮)

イカの身、ゲソをイカの内臓(わた・ゴロ)で煮る料理です。 イカは、刺身、フライ、塩辛、焼きイカなど代表的な調理法がありますが、イカの料理として昔から食してきた田舎料理です。

じゃっぱ汁(鱈のじゃっぱ汁)

「じゃっぱ」とは、魚のアラ(頭、内臓、骨など)の事を言い、アラを適当な大きさに切り、味噌などで味を調え、大根、ねぎなど野菜を加えて煮込んだ料理です。青森県でジャッパ汁といえば、鱈を用います。冬の食べ物で、とても体が温まる津軽の郷土料理です。

貝焼きみそ

貝焼き味噌は、鍋の代わりに帆立の貝を用いて、味噌を伴った卵を煮た料理です。
 大きなホタテの貝殻を鍋の代わりとして使います。煮干などでダシを取り、味噌などで味を調え、さらに溶き卵を注いで出来た料理です。卵が貴重だった高度成長期前までは、来客時や、お産の方、風邪を引いたときに食べられる貴重なご馳走でした。本来地元で食べられている貝焼きみそは、単に卵と味噌を帆立貝の上で焼いた簡素なものです。(貝は、皿のように何度も使われる)。飲食店で出される貝焼き味噌は、ネギやホタテなど色々な具材が入っています。

干し餅

干し餅は、かつてはそれぞれの農家で作られていたお菓子です。干し餅は、準備から完成まで2ヶ月かかります。ついた餅に、紅食やゴマを加え、四角い箱に入れ固め、適度に固まったところで長四角で薄く切った餅を編みこみます。編みこんだものを寒風にさらし、凍らせ、餅の水分を飛ばし、徐々に乾燥させます。

味は淡白で、さくさくとした食感です。そのまま食べてもいいのですが、高温の油で揚げたり、バターを乗せて焼くとさらにおいしくなります。