奥津軽について

奥津軽について

青森県は、夏泊半島-八甲田山系を結ぶ山脈を境界として、日本海側の「津軽地方」と太平洋側の「南部地方」の 2 つに区分されます。 2 つの地区は江戸時代、それぞれ津軽藩と南部藩として異なった政治区分でした。人的交流も両藩の間で殆どなかったため、方言・気質・文化など、両地方では大きく異なっています。また、冬期間の積雪の有無など、気候も大きく異なっています。

津軽地方は、さらに大きく 3 つに区分されます。

 

•  東青津軽...青森市および東津軽郡(陸奥湾沿い)

•  中南津軽...弘前市および、旧南津軽郡、旧中津軽郡(津軽半島より南)

•  西北津軽...五所川原市、旧北津軽郡および旧西津軽郡(津軽半島部および西海岸)

このHPでは、上記の「西北津軽」を「奥津軽」として紹介します。具体的には、板柳町、鶴田町、五所川原市、中泊町、つがる市、そして日本海側の 鯵 ヶ沢町および深浦町の、合計 7 市町を指します。

 東青津軽は大企業の支店や官公庁が多く、中南津軽では大学などが多いため、県内外から多くの人が流入する事によって、都会的である一方、方言、風習など、若者の間では津軽独特の文化は薄れつつあります。

 一方西北津軽は、本州最北の地であることと、企業の支社や出先機関が少なく人の流入も少ないため、津軽地方の文化が今も多く残っています。

また、奥津軽の自然は荒々しくとても厳しいです。山稜や海岸の形は「神々しさ」とも異なる、どこか人間活動と無縁に存在しているかのような、人を寄せ付けない雰囲気を持っています。冬の平野部では、日本海からの冷たい風が吹き荒れ、積もった粉雪が強風で舞って「地吹雪」となります。

 このような特異な地理的・気候的条件から、奥津軽では独特の文化が生まれ、なおかつ、保たれ続けています。ここはまさに津軽の「奥」であり、旅行者の皆様に「本州最果ての津軽に来た」という満足感を与えるでしょう。