虫と火祭り

 

 

 「虫おくり」という民俗は津軽西北地方に残る稲を病害虫から守ることを目的に伝わる慣習です。
 『永禄(えいろく)日記』では、1627年6月の記事に、稲虫がおびただしく、散在で、虫祭りが行われ、藩でも天海僧正に7日間の祈祷を行わせたことがあります。またイナゴの大群により、西北地方の稲が全滅したことがその起こりといわれています。伝説めいた話になりますが、一説には農耕文化が始まった3000年前からあった民俗とも言われています。

  虫送りの「虫」は龍蛇体状の物で頭は主に木造り、胴は藁で造られ、大きい物では10メートル、小さいものは1メートルぐらいです。昔の稲作りは部落単位で行っていたため、部落に入る場所の高い木などには大きい虫を揚げ、また水路には小さい虫を流し、「早苗振」等の行事・祭りが催されます。祭りが終わると、部落の出口にまた虫を揚げ、虫除け、豊饒を祈ったとされています。虫送りと火まつりはこれら伝統の儀式を現在に深く活かすため、始められたものです。

  現在、虫おくりと火まつりは各々土地に伝わる伝統芸能を伴いながら運行され、五所川原を代表する祭りの一つとなっています。


■ お問合せ: 五所川原青年会議所  TEL:0173-35-4049

 


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