竜泊ライン

 

 竜泊ラインは、国道339号線のうち、中泊町小泊集落から竜飛岬までを結ぶ区間です。きわめて嶮しい海岸であるため、かつては人が歩ける道路すらありませんでした。

  昭和47年、旧小泊村と竜飛岬を結ぶ工事が開始されましたが、急峻な地形による困難のため、完成は昭和57年11月、通行可能になったのは昭和59年10月のことです。

 

 全長19.1kmのうち小泊側12.78kmは、陸上自衛隊が建設に従事しました。開通当初は幅員3mの1車線道路、未舗装でしたが、平成18年度までに全線が2車線道路となり、大型車両の通行も可能になりました。

 

 激しい風雪と波浪により、海岸沿いは樹木もごく少なく潅木と草のみ、山岳部は強風で立ち枯れたヒバ多数、斜面も谷も尾根も急峻、荒々しい奇岩と岩肌が続いています。ここまで人間を寄せ付けない雰囲気を持った海岸が連続しているのは(事実、竜泊ライン開通までまったく人が通れなかった)、本州でもここだけかも知れません。

 

 小泊から竜飛へ向かう途中、あまりの急峻さからいったん海岸を逸れ、標高475mまで登ります。最高部にある「眺瞰台」(駐車場付)からは、日本海の絶景が下に見渡せます。夜間なら、眼下の漆黒の日本海に、文字通り宝石をちりばめたような漁火が点在し、地の底まで星空があるかのような感覚になります。

 

 県外のライダーにも人気のツーリングコースで、いかにも「北の果て」というムードが満点です。

 


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